こんにちは!!
ジョーです!!
いつも飛行機や自衛隊について、自分の経験談を交えながらできるだけ分かりやすくその世界をご紹介しています。
今回は、ジョーがパイロットを志してからウイングマークを授与されるまでの成長記録をまとめました!!
「パイロットになりたい!!」の一心だけで挑んだ自衛隊パイロットになるまでの道のりです!
是非ご覧ください!!
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いざ、航空学生受験!!
私ジョーは、トップガンでのトム・クルーズやブルーインパルスの活躍をみてパイロットを目指しました。
なので、「パイロットになろう」と決意したとき、民間機のパイロットを目指すことはなく自衛隊のパイロットになるという一択で目指しました。
自衛隊でパイロットになるには、「航空学生」・「防衛大学校」のいずれかのコースで受験することが必須になりますが、防衛大学校に入学するとパイロットコースへ行く可能性が低くなります。
そのため、個人的にパイロットのみ目指している方は航空学生を受験することをおススメします。
航空学生の受験について興味を持った方はこちらの記事をご覧ください!!
出会いと別れ、激動の「小月教育航空隊」
入隊から2年(私の入隊当時、現在は1年4か月)の間、自衛官としての基礎を徹底的に鍛える小月教育航空隊での訓練について紹介します。
試験合格~入隊式
航空学生の試験を合格すると入隊先の「小月航空基地」へ着任し来る入隊式に備えます。
新しい制服に身を包み身の引き締まる思いを感じたかと思いきや・・・
自衛隊随一の厳しい教育期間「特別指導期間」
入隊式を終えるとそれまでいいお兄さんみたいに接してくれた「特別指導官」の指導の下、「特別指導期間」という入隊時の初級教育が始まります。
この教育を終えると自衛官として高度な素養と体力を身につけるため非常に厳しく育てられます。
その裏側をほんの少しご紹介!!
心を一つにしてパフォーマンス 「ファンシードリル」
航空学生ではその教練動作をパフォーマンスにした「ファンシードリル」を行います。
これは、自衛隊ならではの統制のとれた動作をパフォーマンスにしたもので、自衛隊では「防衛大学校」などが行っています。
海上自衛隊航空学生では広報活動を通して社会貢献を行うほか、団結力を高めるなどの狙いがあり伝統的に行われています。
その技術の裏側をご紹介!!
2年へ進級!! 新たな仲間と共にステップアップ
2年生へ進級すると、新たに海上保安庁から教育委託を受けた学生が仲間に加わります。
海を守る仲間として切磋琢磨しながら新たに直面する様々な訓練に挑みます!!
時には泳ぎ、時には飛び降りたり・・・陸上自衛隊の精鋭、第1空挺団にもお世話になります。
さすが自衛隊、びっくりする訓練が目白押しです!!
番外編 もし航空学生を辞めるとき
パイロットになるまでの道のりは非常に険しく、成績不良やドクターストップ、本人の意向で航空学生を辞めなければならないときがあります。
私も首1枚つながり何とか生き残ってきました。
でも、パイロットを諦めたときの進路は意外に知られていません。
実は航空学生、自衛官では防衛大学校に次ぐエリートコースのため、もし辞めることになっても「管制官」や「気象予報士」などいろんな職域の方から引く手数多です。
【航空学生時代の思い出 番外編】 航空学生を罷免or辞めてしまうとき
小月教育航空隊編をまとめ読みしたい方
航空学生の試験を受けてから、小月教育航空隊を卒業するまでのおよそ2年の模様を振り返りたい方はこちらをご覧ください!
大空へのデビュー「第201教育航空隊」
2年に及ぶ小月教育航空隊での厳しい訓練を経てとうとう大空へデビューします!!
初めて乗り込む練習機のT-5は小柄で可愛いですが、長年海上自衛隊のエースパイロットを輩出しました。
最近ではアクロバットチーム「ホワイトアローズ」の活躍で知名度も上がってきました。
その操縦訓練の模様は非常に熱血で、そんなルーキーと教官の姿をご紹介します。
最初の関門 ソロフライト
T-5に乗り込み挑む最初の関門は「ソロフライト」!!教官がいなくても一人で飛べるようになることが第一歩です。
そのために離着陸ができるようになることが必須です。教官と二人三脚で挑むソロフライトまでの訓練の成果や如何に?!
技術を磨け!! アクロバット飛行!!
ソロフライトを終えると新たな科目が待ち受けています。その科目は「アクロバット」!!
訓練で使用するT-5は、海上自衛隊で唯一アクロバット飛行ができる航空機です。実はアクロバット飛行は操縦技術を向上させるにはうってつけで、操縦桿の動きやスロットルコントロールが調和しなければきれいにできません。
そして、アクロバット飛行を終えると最難関「編隊飛行」が待ち受けています・・・
ライセンス取得への挑戦「第202教育航空隊」
第201教育航空隊での訓練を全て終えると晴れて修業となり、次の訓練先「徳島航空基地」へ異動となります。ここでは「計器飛行課程」と呼ばれる課程を行い、修業時は国土交通省の「計器飛行証明」と呼ばれるライセンス保有者と同等の知識・技能を習得することと、「事業用操縦士」と呼ばれる資格の取得を行います。
また、訓練機はTC-90と呼ばれるエンジンが2発(双発)の機体なので、この飛行特性にも慣れるための訓練にも大忙しです。その大変さは基地の様々な隊員の方が理解されているので、すごく手厚いサポートをしてくれたことが印象的です。
外を見ず、頭で飛ばす計器飛行
「計器飛行」というのは、文字通り計器のみを見ながら飛行機を操縦することで、訓練中は外の景色が見えないように目隠し状態で飛行します。
普段は外を見て、水平線などの景色を利用しながら飛行機の姿勢をより体感的に感じながら操縦しています。
しかし計器飛行をしていると、10センチ四方くらいの計器の表示だけで飛行機の状態を把握するので、計器の表示を頭で理解しながら操縦することとなり、普段とは異なる苦労が絶えません・・・
計器飛行方式は事前準備とおしゃべりが大事!!
皆さんがよく見る民間機は、悪天候でも安全に運航ができるよう「計器飛行方式(IFR)」というルールのもと運航しています。自衛隊機も当然この方式で運航することがよくありますが、管制官が周りの航空機も見ながら管制を行うため、コミュニケーションが非常に重要となります。
英語を駆使した管制用語でテンポよくコミュニケーションをとるには事前準備が重要です!
一世一代の大勝負!!事業用操縦士ライセンス取得試験
航空学生のカリキュラムが進むと「事業用操縦士」という国土交通省が定めるライセンスを取得します。このライセンス取得試験に合格すると公的にパイロットとして認められますが、不合格になると学生罷免となる厳しい試験です。
操縦技術だけでなく、知識や現場判断など総合力が求められる厳しい試験を乗り越える姿とは・・
【航空学生時代の思い出⑪】人生最大の勝負!ライセンス取得試験
ウイングマークをもぎ取れ「第203教育航空隊」
事業用操縦士の試験を合格すると、ウイングマーク取得までの最後の砦、「第203教育航空隊」へ異動となります。ここではP-3Cへ機種転換を行い、操縦だけでなく戦術も学び「飛行機での戦い方」を習得します。
入隊以来初めての関東勤務、異動先の下総航空基地はパイロットだけでなく整備員など飛行機に関わるいろんな隊員を育成する航空教育の総本山です。
初体験が目白押しの大型機
P-3Cに機種転換するとき、今まで乗っていたT-5やTC-90とは違い大型機ならではの様々な違いがありました。操縦特性だけでなく細かな手順など大きくなったがゆえに求められるものが様々です。その違いについてご紹介します。
チームワークを発揮して敵をやっつけろ!!
P-3Cは対潜戦など任務を行う際、10名程度のチームを結成し取り組みます。それぞれに決まった役割がありますが、実力を発揮するにはチームワークが不可欠です。そのため、学生同士でチームを結成し切磋琢磨しながら訓練に挑んでいく姿を少しご紹介します。
ウイングマークをもぎ取れ!! 実艦的対潜訓練
学生チームでの訓練が進んでいくと、その総仕上げとして潜水艦部隊へ協力してもらい訓練が行われます。実際に潜水艦を相手に訓練を行うことで対潜戦の厳しさを体感しながらも乗り越えていく姿をご覧ください!!
航空学生時代の思い出⑮ ウイングマークをもぎ取れ!!~実艦的対潜訓練~
部隊へ羽ばたく時 ~ウイングマーク授与式~
様々な訓練を乗り越え、とうとうウイングマークを授与される時が来ました。ですがその前に最後の訓練「修業フライト」が待っています。初めての場外飛行場そして研修そこで待ち受けるものとは?!
【航空学生時代の思い出⑯】 ~修業フライトとウイングマーク授与式~
おわりに
これまでのエピソードを振り返ってご紹介させていただきました。航空学生の受験を合格し3年以上に及ぶ厳しい訓練を乗り越えてパイロットとして成長していくところを少しでも知っていただければと思います。
ただし、これはあくまでゴールではなくあくまで通過点です。パイロットとしてまだまだ半人前、これからさらに厳しい環境や新しい出会いを繰り返しながらさらに成長していきます。
ちなみに民間のパイロットもライセンス取得などの厳しさは変わりなく、より過酷な部分もあるようです。
そして、空を飛ぶことの素晴らしさと厳しさを改めて感じていただけると嬉しいです。
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