こんにちは!ジョーです!!
自衛隊のお仕事紹介、今回のテーマは「気象」です!!自衛隊では航空機や船など様々な乗り物を取り扱いますが、それらの運航を行う際必ず天気が判断要素に入ります。
特に航空機ではその判断を間違えると事故になってしまうほどです。そのため自衛隊では、「気象隊」と呼ばれる組織があるなど非常に重要な配置の1つなので、独自のカリキュラムで気象予報士などを育てています。
今回はそんな「気象」の配置に関してご紹介します。
「気象」配置の主なお仕事
気象配置の方は「観測」と「予報」の2つが主な業務となります。また、業務の特性として任務に直結するためシフト勤務となることが主な特徴です。
気象観測業務
気象観測業務は主に自衛隊の下士官にあたる階級の人が主に実施しています。いわゆる「〇(陸・海・空)曹」とか「〇(陸・海・空)士」の階級の人です。
飛行場を例にとると、晴れているかどうかだけではなく、気温や風向・風速、雲の量や高さなど航空機の運航に関わるデータを観測しこれらを数値化します。
また、全国に設置されている気象庁のアメダスから受信されているデータを確認することもでき、これから天気図を作成することもあります。
観測したデータは、METER(定時飛行場実況気象通報式)やTAF(飛行場予報気象通報式)と呼ばれる方式で報じております。官民共用の飛行場ではインターネットで見ることもできますので、興味のある方はご覧ください。
空港の天気:https://www.time-j.net/Metar/Japan
気象予報業務
気象予報は主に幹部自衛官が担当しています。基本的には気象観測の際に取得したデータをもとに前述したTAFや気象予報用の資料を作成します。
そのほかにも、毎日の情報番組で行われるような気象予報を基地司令等へ行ったり、フライトへ臨むパイロットなどの搭乗員に対するウェザーブリーフィングを行います。
これらの隊員は自衛隊の術科学校で所定のカリキュラムを受け、無事に修業することができれば業務を行うことができますが、「気象予報士」の資格を取得する方も多くいます。
そしてこの気象予報を行う人の呼び方は「気象予報官」と言います。
「気象」配置への道
気象の仕事に就くには他の職種と同じように自衛隊へ入隊後、全国各地の教育隊で基礎教育を受けた後、術科学校で専門教育を受けます。他の職種と同様に教育隊で訓練などを行う過程や本人の希望をもとに適性を判断して選抜されます。
気象配置へ選抜後、それぞれの自衛隊で学ぶ学校が下図のとおり異なります。
ただし、幹部自衛官は一部異なる流れがあります。こちらについては、私が勤務していた海上自衛隊を例に説明します。
これについてはパターンが基本的に2つに分かれます。
1 気象配置の海曹が幹部へ昇任
2 パイロットなどの幹部自衛官が気象配置へ転向もしくは気象職種を追加
2の場合、もともと気象に関する素養が備わっている配置に限定されますが、術科学校で短期コースで入校する場合が多いです。この場合、その隊員は2つの職種を持っていることになります。(例:パイロット+気象予報士)
このような隊員は、航空部隊を離れても航空基地で気象予報士として勤務することもあります。また、海上自衛隊では艦艇に乗り込んで航空基地と同様に勤務するため、少数ではありますが大型の護衛艦には気象員が乗り組みます。また、海上自衛隊では気象に加えて海象(海の天気、波の状況など)の観測や予報も行います。
ちなみに気象配置の方は、実際に観測した雲などが飛行中にどのような影響を及ぼすのか体感するため、定期的に各基地に配備されている航空機で体験搭乗を行います。
体験搭乗では天気に関する地域特性の把握やパイロットが状況判断する様子を学び、より安全で効率的な運航のサポートの一助にします。
おわりに
今回は、整備員に次いでパイロットと関わりが深い「気象」の配置について紹介しました。意外に知られていませんが、航空機だけでなく船の運航でも重要です。
状況によっては任務の実施すら左右するほど重要なので、航空基地では緊急時に備えてシフト勤務としているところが一般的です。また、肉体的な負荷が他の職種に比べると多少少ないため女性自衛官が多いと在籍時には感じました。
個人的な主観ですが、私が出会った女性自衛官は階級関係なく「全般的に知的で粘り強く、仕事が丁寧」と感じる方が多かったので、女性にすごく向いている配置の1つだと感じています。
民間ではウェザーニュースをはじめ、気象予報に関しては注目される機会が増えましたが、自衛隊のお仕事としてはまだ認知度は低い配置です。
ですが、余計なストレスを抱えることなくフライトなどに集中できるのは、このような隊員が日々頑張っているからです。人助けにもいろんな形がありますので、ぜひ検討してみてください!!
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