今さら聞けない基本の「き」 ~弾道ミサイルとは~

ニュース解説
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こんばんわ!ジョーです!

 先日北朝鮮がまた弾道ミサイルを発射しましたね。2022年に入ってすでに10回以上発射されその内訳は報じられている通りです。北朝鮮が日本に直接的に脅威となることは皆さんご存じのとおりですが、なんでそんなに脅威となるのかは意外とわからないのではないでしょうか?

 今回は「弾道ミサイルにとは何者なのか?」、「なぜ非常に脅威となるのか?」という点に焦点をあて解説します。

弾道ミサイルとは?

防衛省HPでは「放物線を描いて飛翔するロケット推進のミサイルで、離れた目標を攻撃することが可能。核・生物・科学兵器などの大量破壊兵器の運搬手段としても利用される。」と紹介されております。

朝鮮通信社フォトサービスより出典

 主な特徴として「高角度・高速で落下してくる」、「命中精度がほかのミサイルと比べ低い」という特徴があります。また、構造上技術的には弾頭部を除きロケットと同様の技術が利用されるため宇宙開発技術が進んでいる国は弾道ミサイルの開発も進んでいます。(アメリカやロシア)

弾道ミサイルの種類

 弾道ミサイルは次の2つにまず分類されます。

  • 射程距離による分類
  • 発射母体による分類

射程による分類は以下4つに分類されております。

  • SRBM(Short Range Ballistic Missile:短距離弾道ミサイル):約1000km未満
  • MRBM(Medium Range Ballistic Missile:準中距離弾道ミサイル):約1000km~約3000km未満
  • IRBM(Intermediate Range Ballistic Missile:中距離弾道ミサイル):約3000km~約5500km未満
  • ICBM(Inter-Contenental Ballistic Missle:大陸間弾道ミサイル):約5500km以上

 上記の地図が先日弾道ミサイルを打ち上げたとされる順安(スナン)飛行場から東京までの距離です。分類上MRBMで射程内となります。

 続いて発射母体による分類です。

  • SLBM(Submarine Launched Ballistic Missile):潜水艦発射型弾道ミサイル
  • ALBM(Air Launched Ballistic Missile):空中発射型弾道ミサイル 

 SLBMは実用化されており、アメリカやロシア、イギリスなどが弾道ミサイルを搭載できる潜水艦を保有しています。しかし、ALBMは過去に開発が行われておりましたが現在実用化されているものはありません。

 地上で発射する場合は大規模なミサイル基地や発射台付き車両(transporter erector launcher:TEL)などから発射されます。※北朝鮮は少しでも発射位置を秘匿できるようTELを用いていつも発射してます。

なぜ弾道ミサイルは脅威なのか?

 なぜ弾道ミサイルが脅威なのか?私の見解は次の3つになります。

  • 大量破壊兵器の搭載に関わらず比較的威力が大きい(だからこそほかのミサイルよりも精密性が低くてもいい)
  • 迎撃されにくい
  • (発射母体にもよるが)発射するまで発射位置を特定されにくい

 弾道ミサイルは発射後、宇宙空間へ出た後目標へ誘導しつつ再突入します。なので、再突入の際に加速しながら弾頭は目標へ向かってきます。

 そのため着弾地点では毎秒数kmという速度で降ってくるのでその分威力を増します。ここで弾道ミサイルの開発でメリットが発生します。それは弾頭が「小型化」できるということです。通常の爆弾などと違い位置エネルギーを速度に変換する量が圧倒的に大きいのでその分小型化ができます。そしてその分弾頭を多く積むということができるのです。多弾頭化ができると的を散らすことができさらに迎撃が困難にできるのです。

 ここからは読んでいただいている皆様には少し想像力を働かせていただきたいのですが、「高層ビルからボールペンを落とすのでエアガンで当ててください」と言われました。できますか?ゴルゴ13でもなかなか難しいのではないでしょうか?

 また、先ほども説明した通り発射後いったん宇宙空間へ向かうため、発射してすぐにどこを狙っているのか分からない。 しかも、どこから打ってくるのかも分からない(これは特にSLBMの場合)。

 それくらい難しいことを強いられるのが弾道ミサイルの迎撃で、しかも迎撃し損ねると着弾地点周辺で大ダメージを受けることは確定ときました。

 しかも作る側は守るときほどコストを低く作ることができるのに守る側はかなり装備を整えないと迎撃ができないということで防衛省は頭を抱えるわけですね。

 ミサイル防衛のため日本では「イージス艦」や「PAC-3」といった装備が有名ですが、全国のレーダーサイト、早期警戒機など陸海空自衛隊の総力と米軍の協力なしでは迎撃が非常に困難なのです。なぜなら迎撃成功の確率を上げることは「捕捉する能力が高い」というところになります。

 ミサイル防衛についてはまた今度!!それでは!!

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