【航空機紹介】オールジャパン製哨戒機 P-1

飛行機紹介

 こんにちは!
 ジョーです!!

 今回はの航空機紹介、海上自衛隊で活躍する新型哨戒機P-1について紹介します!
P-3Cの後継機として、オールジャパン体制で開発された新型機の実力とは・・・?

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概要

 P-1は川崎重工業が開発した哨戒機で、海上自衛隊で主力のP-3C哨戒機の後継機として開発されました。
 旅客機のような見た目で、近年開発された航空機では珍しい4発のジェットエンジンを搭載しているところが特徴です。
 2007年に初飛行、2013年から部隊配備が始まり現在も製造が続けられています。

衝撃のコスト低減策

 いろんな航空機で共通するように開発時のコストを下げる工夫がP-1でも当然考えられたのですが、P-1は世界にも例を見ない驚きの方法をとりました。
 それは「同時開発」です!
 当時、航空自衛隊で活躍しているC-1輸送機の後継機であるC-2輸送機の開発計画もありました。
 開発はどちらも川崎重工業が担うこととなり、任務や要求性能の異なる2機種の部品や構造の一部を共通化することで開発期間の短縮とコスト低減を狙いました。

C-2輸送機
P-1哨戒機と同時開発されたC-2輸送機。機体の一部が共通したパーツを使用している。

 ちなみに、他の航空機では「既存の機体を新しいバージョンにする」や「部品類を他の飛行機と共通規格にする」などのコスト削減策を行います。

特徴

 P-1の見た目は、4つのジェットエンジンに丸みを帯びたボディと旅客機によく似ています。
 しかし近くから見ると機体にコブなど、機体の様々な箇所にいろんな形の小さいアンテナがあります。

P-1哨戒機の外見上の特徴
P-1哨戒機の外見上の特徴。

 また、機体の下側にはソノブイと言われるセンサー用のランチャーがあり、蜂の巣のように穴が開けられています。

 そのほかには、機体の前方に魚雷などを積み込む爆弾倉があります。

スペック

 自衛隊やメーカーから公表されているスペックは次のとおりです。

全 長38.0m
全 幅35.4m
全 高12.1m
エンジンF7-IHI-10 (60kN)×4
乗 員11名
巡航速度450kt
巡航高度36,000ft
航続距離8,000km(4,320NM)
搭載兵器魚雷、空対艦ミサイル、対潜爆弾
川崎重工業HPなどから引用

 この大きさは、民間機のボーイングB737やエアバスA320と同じくらいの大きさです。

エンジン

 主翼にあるエンジンも国産で、IHIが開発した「F7-10」と呼ばれるエンジンを4つ搭載しています。
 このエンジンはIHIが設計・製造したターボファンエンジンで、低燃費や静寂性が特徴です。

F7-10ターボファンエンジン
P-1に搭載されているF7-10ターボファンエンジン。

フライ・バイ・ライト

 P-1が採用した世界初の技術で、「操縦する時のコマンドを光ファイバーで伝達するしくみ」です。
 従来の操縦系統は、操縦桿の動きに応じてワイヤーなどを用いて翼を動かしていました。
 その部分を電線に変えて信号を伝達したのが「フライ・バイ・ワイヤ」、さらに光ファイバーに変えたのがフライ・バイ・ライトです。
 P-1哨戒機が世界で初めて採用されました。

配備先

 P-3Cが配備されていた厚木や鹿屋、下総の航空基地に配備されております。
 今後は八戸や那覇に配備される予定です。

P-1哨戒機の配備基地一覧
P-1哨戒機の配備基地一覧。

おわりに

 今回はP-3Cの後継機であるP-1について紹介しました。
 P-8の導入も検討されていましたが、独自の運用思想などもあり国産開発に踏み切りました。
 そのため、米軍などの友好国と共同で作戦ができるようにプログラム開発などが行われています。

A P-8 Poseidon from the “Golden Eagles” of Patrol Squadron (VP) 9 performs a flyby over Nimitz-class nuclear aircraft carrier USS Carl Vinson (CVN 70). Vinson is en route to San Diego after completing a 17-month scheduled docking planned incremental availability in Bremerton, Washington, during which the ship underwent a complete restoration and a system retrofit to accommodate F-35C Lightning II Joint Strike Fighter mission capabilities. (U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 3rd Class Josiah J. Kunkle/Released)
アメリカ海軍がP-3Cの後継機として採用したP-8哨戒機。

 昨今、さまざまな国と共同訓練を行なっている日本が国産で開発を踏み切ったからこそ生まれた苦労のひとつかもしれません。P-8を輸入したらそう言うことはしなくてよかったのかもしれませんが、国内産業の発展を考慮すると国産にこだわったのは長い目で見ると非常に重要だと思います。

 今後は無人機であるシーガーディアンの導入も決定したので、無人機との連携 今後は無人機であるシーガーディアンの導入も決定したので、そこを含めた動向に注目が集まるでしょう。するかもしれません。
 一見地味ながらも発展性が豊かなので、ぜひ注目してみてください!

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