【航空祭が10倍楽しくなる】目の前の飛行機は何者?軍用機の「名前のルール」完全ガイド
こんにちは!
じょーです!
いつも飛行機や自衛隊について、自分の経験談を交えながらできるだけ分かりやすくその世界をご紹介しています。
突然ですが、航空祭などで展示されている飛行機やプログラムにある「F-15」や「C-2」ってどんな意味なのか気になった方はいませんか?
なんとなく「飛行機の名前・・・?」ということはその場の雰囲気で察する方も多いと思います。
しかし、その名前が何を意味しているのかわからない方も多いでしょう。
この名前のルールが分かると、目の前の飛行機が「何をするための形」なのかが1秒で分かります!
そんな軍用機の名前のルールをアメリカ空軍の「Air Force Guidance Memorandum to DAFI 16-401, Designating and Naming
Defense Military Aerospace Vehicles」と防衛省の「自衛隊の使用する航空機の型式について(通達)」という文章をもとに簡単にまとめましたので、ぜひ参考にしてください!
【基本】軍用機の名前の構成を知ろう
軍用機の名前は、アルファベットと数字の組み合わせで作られていますが、この配置と文字それぞれに意味があり、これを組み合わせて構成されます。
数字の前にあるアルファベットはその航空機が担当する任務や種類(ヘリコプターや垂直離着陸機など)、数字の後にあるアルファベットはシリーズの種類を表します。

最初のアルファベット1文字で「主役」の役割を見分けよう
軍用機の名前の先頭にはアルファベットが記されていますが、これはその軍用機に与えられた任務を指します。
このアルファベットは任務記号と呼ばれており、基本任務記号(英語の場合はBasic Mission)と変更任務記号(英語の場合はModified Mission)の2種類があります。
また、試作機などの航空機のように特別な状態を示すものやヘリコプターなどの航空機についてもアルファベットが与えられます。
任務記号などは日米で若干異なりますが以下のとおりです。
日本の場合
自衛隊が採用する航空機の任務記号は以下の13種類が定められています。
| アルファベット | 任務 |
|---|---|
| C | 輸送 |
| E | 特別電子装備 |
| F | 戦闘 |
| K | 空中給油 |
| L | 連絡 |
| M | 掃海 |
| O | 観測 |
| P | 哨戒 |
| R | 偵察 |
| S | 対潜 |
| T | 練習 |
| U | 救難、捜索又は多用途 |
| X | 技術研究 |
ちなみにその航空機がヘリコプターである場合には「H」、飛行艇である場合には「S」、グライダーの場合は「G」を、ティルト・ローター機である場合には「V」が基本任務記号の直後につけられます。
アメリカの場合
米軍で採用される航空機はもう少し細分化されており、「Status Prefix(状態識別子)」、「Modified Mission(変更任務)」、「Basic Mission(基本任務)」、「Vehicle Type(航空機のタイプ)」それぞれにアルファベットがあり、これらを組み合わせます。

Defense Military Aerospace Vehiclesより出典
2文字並んだら二刀流?!よく見る変種アルファベット
前項では軍用機に付けられるアルファベットにそれぞれ意味があることが分かりました。
しかし、機種によって、数字の前に付けられるアルファベットは1文字の時もあれば2文字の時、多い時は3文字になることもあります。
ここからは、いくつかの機種を例に挙げながらその意味を解説します!
開発時点で2つの任務が与えられた場合
映画『トップガン・マーヴェリック』で有名なF/A-18E/Fやその前身となるF/A-18A〜Dは、任務を示すアルファベットにF(Fighter)とA(Attack)が付けられています。
これは、空母を含む艦隊の防空(戦闘機のお仕事)と敵基地や地上部隊への対地攻撃(攻撃機のお仕事)の異なる2つの任務を同時にこなせるように開発されたことが発端です。
ちなみに現在主力になっているF-16なども同様に対空・対地任務ができますが、任務を示すアルファベットはFのみとなっています。
これは、開発時点ではあくまで対空戦闘が主な任務で、後から対地任務ができるようになったことからこのようになっています。
担当する任務が変わった場合
軍用機の中でも特に輸送機や哨戒機として作られた航空機は、機体のスペースに余裕があることや長時間飛行ができるものが多いです。
そのようなメリットを活かして、開発当時とは異なる任務ができるよう改造などがされる場合があります。
このようなケースでは元々与えられていたアルファベットの左側にもう一文字追加します。

航空機のタイプを表す場合
ヘリコプターやティルトローター機、無人機などは航空機のタイプを表すアルファベットがあります。
これは任務を表すアルファベットと併せて書かれています。

H:ヘリコプター
Q:無人機
S:飛行艇
V:STOL・VTOL・ティルトローター機
【現地で使える】軍用機役割チェック表
航空祭で見られる主な役割のアルファベットは次のとおりです。
A:攻撃
C:輸送
E:特別電子装備
F:戦闘
K:空中給油
L:連絡
M:掃海
O:観測
P:哨戒
R:偵察
S:対潜
T:練習
U:救難、捜索又は多用途
X:技術研究
【おまけ】ニュースが10倍分かる!中国・ロシア機の不思議な名前
ロシア(旧ソ連)は「作った人の名前」がそのまま型式になる!
スホーイ(Su)、ミグ(MiG)、ツポレフ(Tu)…これ全部、開発チームのボスの名前(設計局)なんです!
ロシアは、設計局が航空機の設計と試作を行い、量産などは製造会社が行うという方式でした。
しかし、2006年に企業の統廃合を行い、UACという会社がロシアの航空機メーカーを傘下にしました。
また、2021年にはミグとスホーイが合併したので、現在この二つの設計局は同じ会社となっています。

中国は漢字を見れば一発!「殲(セン)」や「運(ウン)」の意味
中国は、基本的に日米と同じ考え方で軍用機の名前を付けています。
名前の先頭には任務を表すアルファベット、そして制式化された順番での数字、そしてタイプを表すアルファベットです。
ニュースによく出てくるものは以下のようになります。
【殲・J】➔ 殲撃機(Jiān:せんげきき=戦闘機)。ニュースで聞く「J-20」のJはこれ!
【轟・H】➔ 轟炸機(Hōng zhà jī:ごうさき=爆撃機)。文字からして強そう。
【運・Y】➔ 運輸機(Yùn shū jī:うんゆき=輸送機)。
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