こんにちは!
じょーです!
いつもは飛行機や自衛隊のことあまりよく知らない方に少しでも興味を持ってもらえるようブログを書いています。
これを読んでいる皆さん、自衛隊のパイロットが飛ばないときって休みをとっていると思ってませんか?または、トレーニングばっかりやっているとか思っていますか?
そんなことは全くありません!
実はフライトが無くても忙しい、自衛隊パイロットが「飛ばないときに何をやっているのか?」について、私の経験談を交えて紹介します!
※この話は幹部自衛官(3等〇尉以上の階級の人)に焦点をあててお伝えしています。
自衛官もサラリーマン
早速結論から入ります!
自衛官パイロットはフライトが無いとき、「デスクワーク」をしています。
パイロットたちは飛行隊などと呼ばれる組織の中でも役割があり、それぞれに決まった仕事があります。この飛行隊という単位は簡単な話、一般企業に例えると、「○○株式会社××支社△△部」のような感じです。
当然その飛行隊の中にもいくつか部署があります。
例えば訓練のスケジュールたてるときは、「誰が、いつ、どんな内容で、どの機体で」訓練するのか、万が一できなくなった場合はいつまでにやるのかなどなどを考慮して整備担当と飛行隊のスケジュール担当(自衛隊だと「運用」という言い方をします)の方をはじめとした様々な部署と調整して決定します。
ブルーインパルスは頻繁にいろんな基地へ出張することとなります。となると当然、宿泊先の確保や移動日、ルート、出張する隊員の人数など調整することはたくさんあります。
また、取材のオファーもたくさんあるのでこれを調整する担当の隊員もいます。これは専任ではなく、本来の担当業務とは別で行うこととなります。
ちなみに、海上自衛隊のパイロットたちは部隊実習として、幹部任官前に1年から1年半ほど実戦部隊で勤務経験を積みますが、私が実習中のときは新人社員と同じように来客時のお茶くみとか会議資料のコピーなどをやりながらデスクワークを覚えていました。
なので、WordとかExcelの操作をはじめとした一般的なデスクワークスキルは当たり前のように備わっています。
フライトが無いときの方が忙しい?!
前述したとおり、自衛隊パイロットたちはフライトが無くてもデスクワークがあるので暇はありません。
しかも、部隊ごとに様々なプロジェクトを担当しています(例えば、新しい装備品の試験協力などがあります)。その担当になるとフライトや出張が続いた場合、デスクワークが滞ることもしばしばあります。
なので、場合によってはフライトが控えめの方が嬉しいときもありました。
自衛隊のパイロットは基本的に幹部自衛官(3等〇尉以上、他国の軍隊でいう少尉以上のこと)ですので、会社員でいうと係長とか課長などのような中間管理職にあたる立場となります。ということで、人によっては部下の人事管理や業務計画を作成するなどの業務も行います。
フライトが立て込んでいるときにこのような業務の期限が迫っていると、当然フライトを少し控えたいのですが、一定の操縦技量を保つため、定められた期間中に最低限飛ばないといけない飛行時間や着陸の回数が決まっています。そのため、安易にフライトを減らすこともできません。
なのでそのいいバランスを見極めながらスケジュールをいろんな部署と相談しますが、実情としては割と残業することが多いです。
飛ばなくても広報活動に奔走
最近では、ブルーインパルスをはじめとした航空自衛隊のパイロットが講演活動を行うことが増えました。
この公演は大人向けのものから小学生をはじめとした学生まで様々な年齢層、そして全国各地で催されています。
担当する隊員は、当然訓練や前述のデスクワークを行うための時間を割いて公演の準備を行います。
やっていることは素晴らしいのですが、特定の部隊や隊員のワークロードが増加しているように感じるので、この辺のマネジメントはうまく上級組織で管理していただいてwin-winにできればいいと率直に感じます。
おわりに
今回は「パイロットが飛ばないとき何をしているのか?」をテーマに少しお話しました。これがフライトが無いときの全てではありませんが、多くの時間をデスクワークに割いていることは間違いありません。
パイロットも様々ですが、特に自衛隊のパイロットは訓練しなくちゃいけませんが、そもそもその訓練を行うために必要な調整の多くを自分たちで行いつつフライトの準備もやります。
なので、飛んでも飛ばなくてもマルチタスクで仕事を進めなくちゃいけませんのでやっぱり大変です。そして、案外そういう時に雨が降ってフライトがなくなると「やったー!」となることもしばしばありました!
飛んでも飛ばなくても仕事なので、スケジュールに関してはやはりバランスが重要です!
コメント