自衛隊の雑学

組織の不正は見逃さない!!~防衛監察とは~

joe
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こんにちは!
じょーです!!

 自衛隊の活躍を最近はよくメディアが取り上げていただいておりますが、その反面服務事故なども取り上げられています。

 残念なことに自衛隊も非常に大きな組織である以上様々な隊員がおり、全員が善良とはいいがたいところです。(非常に少ないですが・・・)
 そのため、防衛省では組織の不正や非違行為の未然防止や遵法精神や倫理観、コンプライアンス意識の向上を目的として「防衛監察本部」という機関を設置しております。
 この防衛監察本部が行う不正行為へのチェック機能「防衛監察」について今回は紹介します。

防衛監察とは?

 防衛監察とは防衛省・自衛隊に存在する様々な組織がその職務において、主に次の点をチェックしています。

・防衛予算の適正かつ効率的な執行
・法令遵守の観点から見た職務執行の状況

 これを周期的または臨時で行います。その種類は次項で説明します。

 分かりやすくお伝えすると半沢直樹で金融庁の監査が行われるシーンがありますが、これに近い感じです。

Image by Tumisu from Pixabay

年度防衛監察

 これは毎年計画的に行われる防衛監察で、防衛監察本部がランダムに選出した防衛省の組織に対して行われる防衛監察です。
 事前に対象となる機関に対してスケジュールと主に確認する内容、準備させる内容を通知して対象となる機関に防衛監察本部に所属する隊員などが赴き確認します。
 いわゆる実地調査の形式で行いますが主に「帳簿の点検」「隊員へのヒアリング」「勤務状況の確認」を行っています。

 令和5年度は全国にある28の機関に対して行われました。

 防衛監察に関する計画と結果はこちらに公開されておりますので、興味のある方はご覧ください。

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年度防衛監察とは?

・毎年計画的に行われる防衛監察
・対象となる機関は防衛監察本部がランダムに選出
・実地調査の形式で「帳簿の点検」、「隊員へのヒアリング」、「勤務状況の確認」などを行う

特別防衛監察

 特別防衛監察は年度防衛監察と違って計画的に行われるものではありません。

特別防衛監察を定義している防衛省の訓令には、

防衛大臣が特に命ずる次項について、随時、防衛監察監が防衛大臣の承認を経て実施する防衛監察。

「防衛監察の実施に関する訓令」

と定義されており、防衛大臣が防衛監察監(防衛監察本部で一番偉い人)へ調査すべきことを指示して行います。

 そのため防衛大臣が情勢に応じて「これはもともと計画にはなかったが実施しなければならない!」と判断した場合に実施することができます。
 近年ではハラスメントの実態を調査するため実施されました。

点検防衛監察

 点検防衛監察は「年度防衛監察」や「特別防衛監察」で不備事項や不正行為が発覚した場合、その改善状況を確認する防衛監察です。

おわりに

 最近ではその活躍を取り上げて魅力的に紹介されることも増えましたがその裏側で不正やいじめなどがいまだに存在しています。
 そのため、防衛省は平成19年(2007年)に防衛監察本部を設立し防衛省のみならず法務省や公正取引委員会の人材も登用しその不正を防止するために尽力しています。
 もし、この記事を読んだ方で「不正行為を受けました」という方は防衛省に「防衛監察本部」という窓口がありますので、こちらに情報提供をしてください。
 国を守るという仕事を行うにあたって、その者が不健全であってはいけません!
 当然自衛隊ではコンプライアンスに関する教育も行っていますが、「外部からの目」というチェック機能も健全に機能することでより良い組織が作り上げられますので是非ご協力ください!

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    元海上自衛隊パイロットで現在は会社員。 自衛官を辞めたら、想像以上に知らない人が多いことに気づいたので、自衛隊や飛行機に関する話を独自目線で書き始めた。
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