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こんにちは!ジョーです!! 航空学生時代の思い出第12弾!
事業用操縦士の試験を無事に合格して第202教育航空隊を修行し向かう先は千葉県にある下総航空基地です。
この基地は今まで教育を受けた部隊を束ねる「教育航空集団司令部」が所在しているほか、整備員などを育成する「第三術科学校」があり、海上自衛隊で航空機に携わる者は必ず通る教育のメッカです。
今回は下総航空基地やその所在部隊に焦点を当ててお話していきます。
にほんブログ村下総航空基地とは?
下総航空基地は千葉県柏市にある海上自衛隊の飛行場で、周辺には成田空港や羽田空港などのハブ空港に囲まれる航空機のトラフィックは非常に過密している地域にあります。
また、都心部へのアクセスも自衛隊の航空基地では珍しく比較的いい立地となっていることが特徴です。
かつては航空集団司令部など実戦部隊も所在しておりましたが、それらの部隊は厚木基地へ移動したことにより教育部隊がメインとなる現在の部隊編成となりました。
また、ここでは整備員や航空基地の運用に必要な地上救難・警備などの要員を教育する第3術科学校も所在しており、非常に大規模な基地となっています。
そのため、基地全体として比較的若い隊員と教官であるベテラン隊員が多いという印象でした。
下総航空基地の所在部隊
下総航空基地にはメインで紹介する第203教育航空隊をはじめ次のような部隊が所在しています。
第203教育航空隊
P-3Cの搭乗員教育を行う部隊。航空学生をはじめとしたパイロットやTACCOのほか、センサーマン等P-3Cの全配置の搭乗員教育を行う。ここを修行時「ウイングマーク」が付与され、正式に自衛隊の航空機搭乗員となります。
教育航空集団司令部
第203教育航空隊のほか、全国にある教育航空集団隷下部隊の全般統括を行います。例えば教育カリキュラムの見直しや学生の教育の定着度の確認などなど・・教育に関する指揮監督を行います。
下総教育航空群司令部
下総航空基地に所在する全部隊の業務の統括を行います。※教育航空集団司令部とは異なり、基地内の業務の指揮監督が担当です。
第203整備補給隊
下総航空基地に所在するP-3Cの機体や装備する電子機器、武器の整備や部品などの管理などを行います。
下総航空基地隊
下総基地の警備や飛行場としての運用業務(管制・地上救難)や施設の維持管理、福利厚生等隊員の縁の下から支えています。
第3術科学校
海上自衛隊で航空機の整備や飛行場の運用に必要な地上救難・施設などの教育を行う防衛大臣直轄の学校になります。
第203教育航空隊について
第202教育航空隊の課程を終えたあと、この第203教育航空隊へ異動となります。この部隊はP-3Cが配備されており、海上自衛隊の固定翼機搭乗員(全ての配置)を育て上げることが主な任務となります。
また、教育航空集団司令部が基地内に所在していることもあり、司令官の移動時に他基地へ向かう際に人員輸送を行うこともあります。
小月基地でTACCOコースに分かれた同期とはここで合流し、それぞれの配置で切磋琢磨させつつともにウイングマークを目指して訓練に励みます。
また、レーダーやソノブイと言われる水中捜索用のセンサーを扱うセンサーマン等もカリキュラムの後半で一緒のチームを組み訓練を重ねていきます。
そのため、これまでは個人の技量向上が主となっていましたが、これからはチームで1つの目的を達成するためにチーム形成やコミュニケーションなどに関してもさらに学びつつ全員でウイングマークを目指します!
昔は下総航空基地に第205教育航空隊という部隊があり、航空士教育の基礎段階を第205教育航空隊が担っておりましたが現在は使用していたYS-11が老朽化により退役したことでカリキュラムは第203教育航空隊へ一本化されました。
おわりに
今回は下総航空基地に所在する部隊に関してお話しました。海上自衛隊の航空機に携わる者にとっては教育の総本山であり、教育部隊が複数ある少々特殊な基地です。
ちなみに、都市部からほど近いということもありMAMORなどの雑誌取材をはじめとした広報活動をに協力することも比較的多く、芸能人もたまに撮影に来ることもあるそうです。※私はお会いしたことがありません。。。
次回からは本格的に訓練のお話が始まりますので楽しみにしていてください!
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