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航空祭の「有料観覧席」、高い?安い?

joe
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こんにちは!
じょーです‼︎

岩国航空基地フレンドシップデーの有料観覧席で、「写真撮影者用有料観覧席」が20,000円で発売され、一部で「金額が高い」という声が上がりました。
しかし、結局のところ発売からわずか数分で完売しました。

読者くん
読者くん

でも、エアショーの席が20,000円は高くない??

さて、そんな高いと思われがちな有料観覧席について、海外のエアショーと比較すると、金額だけではなく色んなことが見えてきました!

今回はそんなエアショーの値段について、海外のエアショーや日本のイベントと比較しながらお話していきます!

日本のエアショーは高いのか⁇

2022年度に開催された航空祭で試験的に導入された有料観覧席は、開催基地にもよりましたが、5,000〜10,000円で設定されていました。

初めてその金額が発表された時の感想は、「多少いいところで撮影できたとしてもこれは高い‼︎」と思っていました。
持ち込めるレンズの大きさには他の観客と同様に制限がありましたし、特にそれ以外の特典も無いようでした。そこに10,000円は高いと思った方も多いと思います。

では、岩国航空基地フレンドシップデー2025で販売されているチケットはどうでしょうか?

岩国航空基地フレンドシップデー2025の有料観覧席一覧

岩国航空基地フレンドシップデー2025では、「特設観覧席」、「特設フォトエリア」、「ボックスシート」の有料観覧席が発売中です。

特設観覧席

ショーライン沿いに設置され、一番見通しのいいところで楽しむことができます。記念品付き、エリア内に仮設トイレあり。
価格:大人6,500円[中学生以上]、小人6,000円[小学生]

2024年の岩国航空基地フレンドシップデーで設置された特設観覧席。
2024年の岩国航空基地フレンドシップデーで設置された特設観覧席。 Photo by US Marine

特設フォトエリア

ショ-ライン沿いの特設フォトエリアから写真撮影に最も適した場所に設置され、レンズの持ち込み制限もなく写真撮影を楽しむ方には最高の席です。
記念品付き、エリア内に仮設トイレあり。
価格:20,000円

特設フォトエリアから写真撮影を楽しむ様子。 Photo by US Marine

プレミアムラウンジ

エアショー会場の最前列で屋根付きのテントに無料のお飲み物、朝食ビュッフェ、昼食、軽食が用意されています。
価格:42,000円

ボックスシート

団体客向けのボックスシート。特別観覧席のそばに設置され、テーブルを囲んでゆっくりを楽しむことができます。
記念品付き、エリア内に仮設トイレあり。
価格:210,000円(1グループ最大15人)

過去のIwakuni friend ship dayの様子。 Photo by US Marine

この金額についてこれから比較する海外のエアショーや国内の様々なイベントと比較してみたところ、「案外相場から大きく外れていないのでは?」と感じました。

利用した方はご存知かと思いますが、座席は飛行展示を見る最高の場所を用意していただいてますし(スタンドが設置されている)、トイレや売店も有料エリア内に完備されているので、結構快適です。

これらを踏まえると後述する海外のエアショーと比較して「コスパがいいのではないか?」と思えるほどです。
とはいえエアショーの値段やサービスの内容は、海外のエアショーへ行ったことのない方は馴染みがないので紹介しつつ比較していきます!

世界のエアショーとの比較

今回比較対象としたエアショーは次の2つです。

エアロインディア2025(インド、2025年2月開催)
RIAT(ロイヤル・インターナショナル・エアタトゥー、イギリス、2025年7月)

このエアショーは日本からもツアーを組まれることがあるほど人気のエアショーです。

エアロ・インディア2025

エアロ・インディアはインド最大のエアショーで、2025年は2月10~14日の4日間行われました。
このエアショーは、一般向けのショーとビジネス向けの展示会を併せた複合イベントになり、2年に1回開催されます。

インド軍だけではなく、アメリカや中国、ロシアからも参加しており、バリエーションに富んだ航空機が展示されていることが特徴です。

エアロ・インディアで展示されるF-15戦闘機。 Photo by USAF

さて、その値段ですが一般客とビジネス客で異なります。

エアロ・インディア2025のチケット一覧

ビジネスパス:150ドル(約22,000円)
AVDA(航空展示エリア用)パス:50ドル(約7,400円)
一般観客パス:50ドル(約7,400円)

エアロ・インディアは入場料を含む金額となっており、事前にチケットを購入し専用のアプリをダウンロードして入場します。

RIAT(ロイヤル・インターナショナル・エアタトゥー)

RIATは、世界で最も大きいエアショーでイギリス空軍のフェアフォード空軍基地で開催されます。
2025年は7月18~20日の3日間開催され、既にチケットの販売が始まっています。

チケットの種類は全14種類あり、最も安い席で24.5ポンド(約4,700円)、最も高い席で670ポンド(約12万9,000円)となっています。チケットの種類で受けられるサービスが大きく異なります。

RIATでアクロバット飛行を披露するイギリス空軍のアクロバットチーム、レッドアローズ。 写真:アメリカ空軍

高額の席では、会場で最もいい場所を確保されているだけでなく、駐車場やケータリングが用意されているなど、まさに至れり尽くせりなサービスが提供されています。

各エアショーの金額比較

ここまで紹介したエアショーの最も一般的なチケットの価格を比較したところ下記の通りです。

入場料有料席
岩国航空基地フレンドシップデー無料(年齢制限なし)6,500~42,000円
そのほかの航空祭無料(年齢制限なし)5,000~10,000円
エアロ・インディア約6,500円入場料込み
RIAT約4,700円入場料込み

それぞれのエアショーの主催やスポンサー企業に違いがありますので、サービスなどを含めた比較は難しいです。

しかし、エアロ・インディアやRIATが入場も含めて有料です。

そのため、岩国航空基地フレンドシップデーなど日本で行われるエアショーは、少なくとも入場無料なので比較的リーズナブルに楽しめるのではないでしょうか?

ショーを行うパイロットのパレード。Photo by USAF

また海外のエアショーでは、運営を専門の企業が行うこともあるので、よりキャラクターの際立ったショーが行われているという印象です。

海外のエアショーに興味を持ったら、ホテルや航空券が高くなりがちなので賢くチケットを確保しましょう!

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国内イベントとの比較

ここでは国内で最もポピュラーなスポーツイベントやフェスなどのイベントのチケット価格と比較してみました。

プロ野球のチケット価格との比較

プロ野球の試合で最もメジャーなジャイアンツの東京ドームでのホームゲームは、座席によって金額は異なります。
最も安いチケットで1,500円、最も高いもので14,500円となっており入場料込みとなっております。

プロ野球公式戦でのチケット別の座席表。東京ドームHPより出典

国内主要フェスとの比較

国内で行われる最大級の音楽フェス「ROCK IN JAPAN」は、1日券が14,000円となっております。2023年も5日間の日程で開催予定で、複数日分まとめて購入すると少々安く購入できます。

各イベントとの金額比較

 国内のイベントと料金比較すると以下の通りです。

入場料観覧席
岩国航空基地フレンドシップデー無料(年齢制限なし)6,500円~42,000円
そのほかの航空祭無料(年齢制限なし)5,000~10,000円
プロ野球公式戦座席代込み1,500~14,500円
ROCK IN JAPAN座席代込み14,000円(1日券)

国内のメジャーなイベントと比較しても大きく相場から外れていないように感じます。

むしろ、入場料無料で観客動員数が数万~数十万人規模となるイベントもなかなか無いと思いますので、いろんな催しと比較してもリーズナブルに楽しめるイベントだと言えるのではないでしょうか?

おわりに

いろんなイベントと国内最大級のエアショー、岩国フレンドシップデーをはじめとした日本国内のエアショーで設置される「有料観覧席」について金額を比較しつつ考察してみました。

提供されるサービスはイベントによって異なりますが、金額を並べると開催規模や動員される人数はひけをとらないにも関わらずそこまで大きな金額の差が無いという印象です。

有料観覧席を利用しなくても無料で入場でき楽しめることを考えれば「むしろ安いのでは?」と思いました。皆さんもご覧になっていろんな意見があるかと思いますが、エアショーを違う角度で見てみることは非常に興味深かったです。

展示飛行を行う米空軍アクロバットチーム「サンダーバーズ」。 Photo by USAF

いろんなイベントと比較しつつ感じたことは、「有料観覧席の満足度」が向上したらもっとショーを楽しむことが出来たり、新たな客層の開拓もできるかもしれないと感じました!
例えば、ブルーインパルスのサインを優先的にもらうことができるとか、食事付きでイベントを楽しむことができるなど・・

アイディアはエアショーを楽しみたい方の数だけあるかもしれません。

今さらですが、自衛隊の航空祭で設けられていた有料観覧席は税金とは異なる形で防衛省の財源を確保する手段として考えられました。
各地での売り上げ金がどのように流れていくのか私は分かりませんが、その一部でも開催した基地に入るようにしたら「ふるさと納税」のように各基地で工夫してより満足度の高いサービスを切磋琢磨して考えてくれると思いますが・・・

あくまで国を守ることがお仕事ですから、支障にならない程度でお考えいただけるといいですよね!

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    ブロガー
    元海上自衛隊パイロットで現在は会社員。 自衛官を辞めたら、想像以上に知らない人が多いことに気づいたので、自衛隊や飛行機に関する話を独自目線で書き始めた。
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