趣味の王道! ヒコーキ写真の始め方
いつも飛行機や自衛隊について、自分の経験談を交えながらできるだけ分かりやすくその世界をご紹介しています。
今回は、航空機が好きになった方の趣味の王道、ヒコーキ写真の始めた方について、楽しみ方や機材、上達法についてご紹介します。
ヒコーキ写真の楽しみ方
個人的にヒコーキ写真を撮る楽しみは、大きく次の2つに分かれていると解釈しています。
スポッティング
スポッティングは、特定の飛行機(機種だけでなく特定の機体など)や空港で飛行機の追跡をしたり動向を見ながら楽しむことを指します。
基本的には特定の空港や自衛隊の基地の周辺で、写真撮影がしやすいポイントにほぼ1日待っています。
離着陸してくる飛行機を主に狙いますが、とりあえず撮れればいいというわけではありません。
この時欲しいのは「珍しい何か」です。
自衛隊の基地を例題に考えてみましょう。
一般的に自衛隊の基地(飛行場)には特定の部隊が配備され、その部隊には役割に応じて戦闘機やヘリコプターなどがいます。
それらを見るのは当たり前ですが、普段は来ない飛行機が離着陸したり、変わった塗装をするなどの状態を確認するとすごく興奮します。
そのような時に撮影した写真を集めて楽しんでいます(民間機が対象でも同じです)。
例えるならトレーディングカードゲームのレアカードを集めるような感覚ですね!
基本的に「いつもと何が違うのか」という観点で写真を見るので、機体全体が鮮明にかつ影が少ない状態で撮られた写真が好まれる傾向です。
このスポッティングを行う人のことを「スポッター」と呼びます。
作品撮り
スポッター写真とは違う、フォトコンテストに出すような芸術的な写真を撮る人も非常に多いです。
自身で突き詰めたい世界観を表現するためにフィールドに通い詰めたり、時間や光の向き、現像など自分色の写真にして1枚を作り上げます。
スポッティングと大きく違うところは、「データ収集ではない」というところです。
なので、「○○(航空会社)の××(機種)じゃないとダメ」というわけでは無くなってきます。
自身の世界観とかイメージに合わせて撮影や現像を行うのでスポッター写真とは撮るためのアプローチが変わります。
ヒコーキ写真で超望遠レンズは必須なのか?
結論から言いますと必須ではありません。
いわゆる「バズーカ砲」と呼ばれるレンズは安くて10万円台、高いものだと約200万円程度ととてつもなく高価なレンズです。
超望遠と呼ばれる焦点距離600mmや800mmというレンズは遠くを飛ぶ飛行機を大きく撮れますが、大きく重いそのレンズではフレーミングなどが難しくなります。
バズーカレンズが無いときはどうする?
大きいレンズが無いと飛行機が撮影できなくなるわけではありません。
ブルーインパルスや何機もの飛行機が一斉に飛ぶ編隊飛行などは、むしろ少し短い(200mm以下)くらいのレンズで撮影した方が、現像後バランスよく仕上がることが多いです。
またカメラメーカーがエントリー向けとして発売している機種は、センサーサイズが少し小さく(APS-Cなど)、フルサイズと言われる物に比べて焦点距離が1.5倍に換算されます。
エントリーモデルに付属する望遠レンズは、焦点距離が250mmくらいのものを採用しています。
これはフルサイズ機だと焦点距離375mmとなるので、遠くにいる飛行機を比較的大きく撮影することができます。
ヒコーキ写真を始めるときに必要な機材
ヒコーキ写真を始めるにあたって最低限必要なものは「カメラ」、「SDカード」、「スマホ」3つです!
なんでこの3つなのかを解説します。
カメラ
写真を撮るために必要不可欠です。スマホのカメラ機能やコンデジ、一眼レフなどいろんな種類がありますが、ご自身の予算に応じて選べば問題ありません!
本格的に始めるなら、ミラーレス一眼や高倍率ズームができるコンデジなどがいいと思います!
SDカード
デジタルカメラの大半がSDカードにデータを記録するので、カメラを買うときに必ず買いましょう!
規格などがあるので、そこは量販店の方などに確認し、Amazonなどでセール中により高品質のものを買うのがお得です!
スマホ
スマートフォンは高画質のカメラも搭載していますが、ここでは情報収集用として紹介します。
私は飛行機写真を撮るときに次のことを調べるためスマホを利用します。
・撮影ポイントのロケーション(滑走路の方角や周辺の施設)
・天気(晴れるかどうかだけでなく、風向きや日出没なども)
・時刻表
それぞれ、事前に確認するだけでなく現地に赴いても確認をしますので撮影機材じゃなくても活躍の機会が多いです。
ただし、自衛隊や米軍基地周辺だと確認できない情報もあるのでご注意ください。
カメラのお得な買い方
さて、カメラやSDカードなどの周辺機器を買おうとすると1回はこう思います。
「高い!」
そう、カメラは高いのです!
なので、写真上級者でもカメラを買うときはできるだけお得に買うようにしています。
その手段はシンプルですが、「ネット販売」を有効活用することです。
これは写真愛好家の方々で好みは分かれますが私は以下の使い分けをすすめられたので実践していますが損はしていないです。
ネット通販を利用するときは、タイミングだけでなくその業者の信頼性もあるので、どうしても店頭がいいという方は家電量販店やカメラ専門店へ行きましょう!
撮影時のマナー
はっきり言って、写真を撮るに際して特別なマナーというのは特にありません。
基本的には「迷惑をかけない」というところが原則なのでそれを写真撮影の場面に当てはめています。
その一例をリストアップすると次のとおりです。
・撮影地のルールを守る。
・無許可で撮影しない。
・周りの人や地元住民を妨害するようなことはしない。
特に初めて訪れる場所の場合は、予めHPなどで確認するかカメラだけ持って下見するのもいいですね!
ちなみに成田空港などでは、写真撮影について規定が明確に定められています。
例えば、展望デッキからの商用撮影については、事前に申請のうえ使用料が発生します。
最近増加している空港などでLIVE配信をするYouTuberなどは、いくら趣味と主張しても、外から見たらプロっぽく見えるので注意した方がいいかもしれないですね。
マナー悪化が招いた悲しい現実
全国各地にはいろんな撮影スポットが数多くありますが、飛行機というジャンルでは空港の周辺にそれが集中しています。
空港内であれば、ルールもありますが外の場合は必ずしもそうではありません。
以前とある航空自衛隊の基地周辺にあった有名な撮影地では、柵越しにごみが散乱したことから立ち入れないよう柵の位置を変えたというエピソードがあります。
最近では、SNSに写真を投稿する際に無断で空港スタッフやCAの写真を投稿するなどの事例が広がっています。
はっきり言って「キモい」です。
特に野鳥をはじめとした野生生物などのように、自然保護などを理由にわざと公にしていないにも関わらず、バズることを目的にSNSなどで撮影地を公表する方もいます。
また、禁足地などに侵入して撮影する場合もあります。
飛行機の撮影でも同様に空港以外で写真撮影をする際は、撮影地を公表することが迷惑行為の原因を作るきっかけになるので気を付けましょう(当然、公表しても問題ないところもあります)。
迷惑になる行為も時代や環境の変化と共に変化していきますので、気をつけて撮影を楽しんでください。
上達するための近道
私が人に教えるほどの実力があるわけではないのですが、自身で役に立っている方法を紹介します。
作例を見る
撮りたい写真のイメージ作りや撮影ポイントなど、Instagramをはじめとした写真系のSNSにはいろんな情報が詰め込まれています。
さらに世界中の写真を見ることができるので、それを参考にいろんな写真を撮ってみましょう。
フィールドに出る
たくさんの作例見てインプットをしながら、いろんな撮影スポットへ行き写真を撮ってみましょう!
天気や時間帯、立ち位置などいろんな要素が絡み合い一枚一枚違う写真ができます。
たくさん写真を撮って、まずは「撮る」ことを楽しみましょう!
飛行機を撮るために空港へ行くことは近くに住んでいる方じゃないと結構大変です。
スナップ撮影など他ジャンルにチャレンジしながらとにかく撮影機会を増やしましょう。
撮った写真を振り返る
撮影した写真は、撮り終えた後に改めて見てみましょう。
その写真について反省したり、自分の好きなフォトグラファーの作品と見比べると、1回の撮影で得られる経験値が大きく変わります。
どうしても行き詰った時は色んな人の意見を聞いてみるのもいい手段です。
おわりに
「ヒコーキ写真始めた方」ということで、全く写真撮影をしたことの無い人や他ジャンルで写真を撮るけど、飛行機はまったく撮らないという人向けに書いてみました。
私自身も写真歴長くないですが、これまでにたくさん学んだことがあったので経験をまとめてみました。
写真趣味も機材をそろえるときにそれなりの金額がかかります。
そのため、始めるのハードルが高いと思いがちですが、最初はコンデジからでも問題ありません!
年齢問わず楽しめる趣味なので、興味がある人はスマホからたくさん写真を撮ってください!
とりあえず、比較的撮りやすい機会は「航空祭」なので、興味が出た方はこちらをご覧ください!