こんにちは!
ジョーです!
2月27日に衆議院予算委員会分科会で、木原防衛大臣が能登半島地震の被災者へ元気づけるため、「ブルーインパルス」を被災地上空へ飛行させる考えを示しました。
それに対して、Xでは是非の意見が飛び交っていますがイマイチ個人的に的を得ていないので、物事の経緯やSNSの書き込みや報道の内容を踏まえた個人的な意見をまとめさせていただきます。
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現在までの経緯
2月27日に衆議院予算委員会分科会で、自民党の小森卓郎衆院議員(石川1区)が質問で「ブルーインパルスが石川県の加賀地域まで訪れるタイミングだ。皆さんが復旧、復興へ気持ちを奮い立たせることができるよう能登上空でも飛行させてもらえないだろうか」と提案しました。
これに対して、木原防衛大臣は3月16日に行われる北陸新幹線延伸記念イベントでブルーインパルスが飛行予定であることを示したうえで、「被災者を激励したい。実現に向けた調整を前向きに進める」と述べました。
これを受けて、航空自衛隊では検討作業に入り2月29日に内倉航空幕僚長は「日程や飛行経路など実現に向けた調整を開始している」と述べました。
関連記事:ブルーインパルスが能登へ 防衛相「被災者を激励」 北陸新幹線延伸イベントに合わせ
ブルーインパルスは何を準備するのか?
さて、実際に被災地上空を飛行するのかどうかは検討中とのことですが、何を検討し準備しているのか推測も含みますが解説します。
基本的にはどこを飛ぶにしても以下の項目について検討し、必要な機材などを準備します。
・いつ飛ぶのか?上空通過ポイントの通過時刻は?(何月何日、何時何分何秒に)
・どこを飛ぶのか?(被災地上空のどこなのか)
・何機必要なのか?(予備機は必要なのか?)
・上空通過のポイントをどの方位・どの隊形で飛ぶのか?
・飛行経路はどうするのか?
・上空通過時の高度は?
・どれくらいの時間飛ぶのか?
・燃料はどれくらい必要なのか?
・気象条件は?(雲の高さや悪天候などの判断)飛ぶ飛ばないの判断基準は?
・緊急事態発生時の離脱要領と経路は?
などなど
被災地上空に限らず各地で飛ぶときはこれらだけでなく他にもいろんな要素を前もって検討し、実施だけでなく遠征先となる基地へ宿泊をはじめとしたロジスティクス面の調整などを部隊が行います。
ブルーインパルスは何をする部隊なのか?
ブルーインパルスは、正式名称「第11飛行隊」という部隊名です。
ご存知の方も多いと思いますが、この部隊は航空祭や国民的な大きい行事でアクロバット飛行を行い、たくさんの方へ「夢と希望」を提供する部隊です。つまるところ、広報活動を専門に担当する部隊となります。
被災地へ飛ぶ必要はあるのか?
結論から書くと「飛ぶ必要はある」と思います。
私は現地へ行ったわけではないので、被災地の状況を自分自身で確認していませんが、多くの報道を見る限り、被災者への食料などの供給をはじめとしたケアは自治体やボランティアが主力で自衛隊が行う規模は少しずつ縮小しています。
では、「代わりに自衛隊ができることは?」となった時にブルーインパルスを使って現地で奮闘する方を応援するということになったのではないでしょうか?
「今はそんなタイミングじゃない」という意見も拝見しましたが、ならばいつならいいんでしょうか?ブルーインパルスもまだ発表はされていませんが、例年ベースなら4月以降毎月1ないし2か所の基地などでのアクロバット飛行が控えており、それに向けて訓練も行わなければなりません。これを踏まえると、次のチャンスは9~10月に行われる小松基地航空祭の前後ということになりますが、その頃はまた大きく状況が変わっているかもしれません。
自衛隊側としては「やれるうちにやろう」という気持ちも少なからずあるかと思います。
「そんなことに税金を使わず、食料や毛布、支援金を配れ」という意見も見ました。食料は企業などのボランティアや自衛隊の一部部隊で引き続き支援していますし、2次避難の促進や仮設住宅の建設などを行っています。
当然、それを行うために多額の税金を使用しているわけですがそこからさらにお金を被災者の皆さんへ配ることに意義はあるのでしょうか?私は疑問しか湧きません。活動することを止め、ダラダラお金使うんじゃないですか?他の人たちは働くなり支援活動を行うなりで必死だと思いますが、数万円の支援金で何とかなる程度ですか?
そのお金で「○○買ったぜ!」などとSNSで無責任に投稿したとき、「被災者は無駄遣いをしたから金返せ」との怒りの声が北陸以外の地域で起きることは必至で、現状の主力である観光業も一気に衰退するでしょう。
冒頭にも書いていますが、「ブルーインパルスが加賀地域に訪れるタイミングで能登上空も飛べないだろうか?」という質問に対して検討をしている状況です。
前向きに検討している以上、過酷な環境で日々奮闘している被災者の方々や自治体の職員、ボランティアなど少しは息抜きに空を見たらいいんじゃないでしょうか?
ちなみに私はnoteで有料記事を公開しております。
こちらの収益は、石川県が受付をしている「令和6年能登半島地震災害義援金」へ寄付いたしますので、下記リンクよりご覧いただけると非常に助かります。
note記事:【自衛隊のお仕事】災害派遣と救難(レスキュー)任務
おわりに
被災地への支援の一環として検討されているブルーインパルスの飛行に対して、現状で思うことを書き連ねて見ました。
いろんな意見があることは重々承知していますが、東日本大震災から松島基地が復活したとき、コロナ渦で日本全国が落ち込んだ時、ブルーインパルスが飛ぶところを見て多くの方が感動し、希望を持ち直しませんでしたか?
きっと否定的な意見を言う方はそれを知らないまたは忘れたんでしょうね。残念ですが仕方ないです。
シンプルに「いらない」というなら自衛隊としては税金と体力のの無駄遣いはできないので、「前向きに検討しましたが実施は難しいという判断に至りました」と近い将来伝えるでしょう。
とにかく、今は行く末を静かに見守りつつ判断を見守ろうと思います。
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